〈膝に水が溜まる原因と理由:関節水腫について〉

こんにちはボディコーチ院長上野です!
昨日、母親が腰の治療に来ていた時に、叔母が膝に水が溜まってつらそうだと聞きました。
叔母は80歳近いのに学芸大学駅の近くでスナックを経営していたり、昼間は介護施設の掃除をしていて、とても働き者です。昨年会った時はどこも痛みないとのことでした。しかし、膝に水が溜まって痛い思いをしているので、さすがに負担が溜まっている部分はあったようです。

膝に水が溜まる!?

膝に水が溜まるとはよく聞きますが、どういった状態なのかをご説明いたします。

膝に水が溜まることを関節水腫(かんせつすいしゅ)といいますが、膝関節内で何らかの問題が発生し、炎症や過剰な液体の分泌が引き起こされることです。

膝関節は私たちの身体において非常に重要な役割を果たしています。膝は大腿骨、脛骨、膝蓋骨という3つの骨で構成され、これらの骨がうまく連動することで、歩行や走行などの動作がスムーズに行えるようになります。膝関節の表面は軟骨で覆われており、この軟骨が骨同士の摩擦を減らし、動きを滑らかにします。

膝関節は関節包と呼ばれる硬い膜で覆われていて、この中には関節液で満たされています。「膝に水が溜まる」という水はこの関節液が過剰になってしまった状態です。

膝に水が溜まる原因は?

膝に水が溜まる一番の原因は膝に炎症が起きてしまうことです。膝に炎症が起きる原因は以下になります。

1,怪我(外傷)

  • 原因: 膝を強打したり、捻挫や靭帯損傷、半月板損傷などの外傷が起きた場合。
  • 理由: 損傷した組織が炎症を起こし、その結果、関節液が過剰に分泌されて膝に溜まります。

2. 変形性膝関節症

  • 原因: 年齢や関節の酷使による軟骨の摩耗。
  • 理由: 軟骨が擦り減ると、骨同士が直接接触しやすくなり骨が形を変える原因になります。
    そして、これが炎症を引き起こして水が溜まります。

3. 感染性関節炎

  • 原因: 細菌やウイルスによる感染。
  • 理由: 関節内の感染が炎症を引き起こし、膝に水が溜まることがあります。

4. 過剰な運動や負荷

  • 原因: 長時間の運動や膝に過剰な負担をかける活動。
  • 理由: 関節が過度に刺激されると、身体が関節液を過剰に分泌して関節を保護しようとするため、水が溜まります。

5.腰や膝が歪んでいる

  • 原因: 骨盤や膝の歪みが足腰の筋力低下を招く
  • 理由:膝は身体を支えている重要な部位だが、腰や膝が歪むと膝の筋力は働きずらくなる。その状態で身体を支え続けていると、膝は硬く緊張し次第に水が溜まることがあります。この場合は上記のように必ずしも膝に炎症が起きているわけではありません。不安定な膝を水をためることでクッション性を挙げている防御反応です。


膝に水が溜まってしまう原因は以上のようなことが考えられます。4番や5番が日常で一番よく見られます。叔母の場合はひねったり、ぶつけたりしていないし、感染もしていない、大きな変形もないのでおそらく4番の過剰な負荷や5番の腰や膝が歪んでいたのが原因でしょう。

膝に水が溜まった時の対処法

まずは整形外科を受診することをお勧めします。病院では、膝の水を抜く治療や薬物療法が行われる場合があります。

膝の水を抜くと癖になる?

“一度水を抜くと癖になる”という心配をよく耳にしますが、これは間違いです。膝に水が溜まる原因を改善しない限り再発する可能性はありますが、水を抜いたこと自体が癖になるわけではありません。

水が溜まらないようにするには?

1,適度な運動適度な運動は関節周りの筋肉を強化し、膝にかかる負担を軽減します。

2,体重管理体重が増えると膝関節への負担が増加し、軟骨や組織の劣化を早めます。

3,正しい姿勢悪い姿勢や歩き方が膝に余計な負担をかけるます。

4,膝を冷やさない冷えは血行を悪化させ、関節の炎症や痛みを悪化させる可能性があります。

5,過度な運動過剰な運動や長時間の膝への負担は、水が溜まるリスクを高めます。

6,ストレッチ柔軟な関節は怪我のリスクを減らし、正常な可動域を保ちます。

整体ではどんなことをするのか?

整体では、主に以下の対処を行います。

  • 腰や膝のバランス調整: 歪みを整えて安定性を高めます。
  • 筋肉や靭帯の緊張を緩和: 膝周辺の余計な緊張を取り除きます。
  • ロルフィング: 膝周辺の余計な水を散らしていきます。
  • 歩き方の確認と修正: 不適切な歩き方を改善します。
  • セルフケアの指導: ご自宅でできるケア方法をお伝えします。

膝に水が溜まる原因を正しく理解し、適切に対処することが大切です。違和感や心配がある方は早めに身体のケアを始めましょう。お気軽にお問い合わせください!