〈足先が痛い、しびれるモートン病とは?〉

こんにちはボディコーチ院長上野です!
皆さんは何か足のトラブルを感じてませんか?かかとが痛む、外反母趾、扁平足、開帳足、巻き爪、タコや魚の目、親指の付け根が痛む、足が冷える、だるいなど足のトラブルはいろいろあります。
そして、以前から来てくださっている女性の方なのですが、少し前からかかと部の痛みから始まり、最近は足先に痛みが移行してきました。先日病院に行ってみたところ「モートン病」と診断を受けました。

足先が痛む・しびれるモートン病とは?

モートン病とは、足の指の神経の炎症や肥厚によって引き起こされる疾患で、足先の痛みやしびれが特徴です。

足の指は、親指を第1趾(母趾)、人差し指を第2趾(示趾)、中指を第3趾(中趾)、薬指を第4趾(環趾)、小指を第5趾(小趾)と呼びます。

この疾患は足の第3および第4足趾の間で最もよく発生しますが、第2と第3趾間でも起こることがあります。この部分を通る神経が何らかの原因によって刺激され、炎症ないし過敏、または肥厚してしまい、そこの部分や足先に痛みやしびれを起こすものです。

モートン病になってしまう原因は?

モートン病は、神経が過剰に刺激されることによって発症します。主な原因は以下の通りです。

  1. 過度の圧迫や摩擦
    • 狭い靴やハイヒールの使用により、足趾の間の神経が圧迫される。
    • 長時間の立ち仕事やランニングなど、足への反復的な負荷。
  2. 足の構造的な問題
    • 縦アーチの減少(扁平足)や横アーチの減少(開帳足)などの異常な足の構造。
    • 先天的または後天的に足趾の骨の配列に問題があり、神経が圧迫される。
  3. 外傷
    • 足のケガなどにより、神経周囲の組織が炎症を起こす。
  4. 他の疾患との関連
    • 関節炎(例:足底筋膜炎など)や足の変形(例:外反母趾)による二次的な影響。

このお客様はランニングやサッカーをされるため、足に反復的な負荷が日常的にかかりやすい生活をされています。また外反母趾もありますし、足底筋膜炎もありましたので、いくつかの原因が関わっていそうです。特に外反母趾による横アーチの減少が顕著です。横アーチの減少は足趾間(足の指の間)に負荷がかかりやすくなります。

この方のようなケースでは横アーチ用のサポーターがおすすめです。

どんな症状が出るか?

1,痛み
足の付け根や指に痛みを感じます。痛みは靴を履いている時に悪化し、裸足になると軽減する傾向があります。

2,しびれ
足の指にピリピリとしたしびれや、ズキッと電気が走るような痛み、指の感覚が鈍い異常感覚が起きやすくなります。

3,異物感
足の中に小石や異物が挟まっているような感覚を訴える方もいます。

4,圧痛
足の指の間(特に第3趾と第4趾の間)を指で軽く押すと痛む。

このお客様は痛みと圧痛があります。また常にではなく、痛い時とそうでない時があるようです。ということはまだ完全に悪くなっていないかもしれません。完全に悪くなりきる前に完治させておきたいところです。

◇モートン病の治療

モートン病の治療には、保存的治療手術的治療があります。

保存的治療〉

  1. 靴の変更
    • ハイヒールや先が狭い靴を避け、足に合った広い靴を選ぶ。
    • 足底の衝撃を吸収するインソールや足趾間のパッドを使用。
  2. 休息
    • 痛みを悪化させる活動(長時間の立位やランニング)を控える。
  3. 薬物療法
    • 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)で炎症と痛みを緩和する。
    • ステロイド注射や局所麻酔で神経周囲の炎症を抑える。
  4. 物理療法
    • 整体・マッサージやストレッチで足底筋や周囲の筋肉の緊張を緩和する。

手術〉

保存的治療が効果を示さない場合、手術が検討されます。

  • 神経除去術(切除)
    • 症状を引き起こす神経を切除。痛みの緩和が期待されますが、術後に感覚の喪失が生じる可能性があります。
  • 神経減圧術
    • 神経への圧迫を解消するための周囲組織の調整。

対処はいろいろとありますが、まずは足を休ませてあげることです。といっても生活するのに動かないわけにはいきません。そのためモートン病や足底筋膜炎は治るのが長期的になることが多いのです。

◇予防

  1. 足に合った靴を選ぶ(特に広い靴先と適切なクッション性)。
  2. 長時間の立ち仕事や過度のランニングを避ける。
  3. 足の構造的な問題がある場合、インソールやサポーターなどを使用する。
  4. 足底筋や足趾のストレッチを日常的に行う。

◇注意点

症状が軽度であれば、早期の対策で改善する可能性が高いです。放置すると痛みが慢性化し、治療が難しくなる場合があります。症状が改善しない場合は、早めに整形外科または整体を受診しましょう。


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