〈わき腹や胸がズキっと痛む肋間神経痛〉

こんにちはボディコーチ院長上野です!
先日,少し珍しい症状の方がいらっしゃいました。肋間神経痛というものです。この症状はいきなり胸あたりがズキっと痛むのでもしかしたら心臓が悪いのではと心配になるぐらいです。

この方もやはり初めは心臓を心配されたようです。症状が出始めてすぐに病院に行って診てもらいました。心臓はまったく異常はなく”肋間神経痛”だと言われ、痛み止めや神経痛に効く薬を処方されしばらく様子を見ることになりました。

胸が痛む肋間神経痛とは?

肋間神経痛(ろっかんしんけいつう)は、肋骨の間を走る肋間神経に生じる痛みやしびれです。

肋間神経は背中から胸へと広がっており、これらの神経が何らかの原因で刺激を受けると、鋭い痛みやしびれを感じることがあります。

具体的な症状としては、以下のようなものがあります。

  • 鋭い痛み
    特に動いたり深呼吸をした時に、胸部やわき腹、背中に鋭い痛みが走ることがあります。
  • 灼熱感やしびれ
    痛みと共に、皮膚が焼けるような感覚やしびれを感じることがあります。
  • 局所的な痛み
    痛みは特定の肋骨の間に集中することが多く、触れるとさらに痛みが増すことがあります。

肋間神経痛の原因は?

肋間神経痛の原因としては、以下のようなものが考えられます。

  • 筋肉の緊張やストレス
  • 外傷や手術後の神経損傷
  • 椎間板ヘルニアや脊椎の異常
  • 帯状疱疹

病院ではこの方のようにまず検査をします。それで症状が肋間神経痛と診断されたら、痛みを和らげるための鎮痛薬や抗炎症薬、神経障害性疼痛治療薬、ビタミン剤などが用いられます。これらを服用し、しばらくすると症状が落ち着く方もいれば、落ち着かない方もいらっしゃいます。来院された方は1か月しても症状が落ち着かなかったので当院に来院されたというわけです。

この方はどうして治らなかったのか?

その理由はこの方の肋間神経痛の原因が背中の筋肉の硬さとそれを作り出す側弯症のせいだからでした。
先日、坐骨神経痛についてブログを書きましたが、この肋間神経痛も坐骨神経痛と同じ原因で発症することが多いです。冷えや筋肉の硬さ、背骨の変形などです。もともと側弯症という背骨の変形が少しあって、特に肩甲骨下部あたり背骨がひしゃげっています。ここは以前からよく痛む場所だったようです。

この部分に気温の低下や日々の疲れ、姿勢不良などが重なっていつもよりも筋肉が硬くなったのかもしれません。

どうしたら良くなるのか?

まずは整体で背骨付近や肋骨の間の筋肉の緊張を取り除くことです。そして、肋骨の動きや肩甲骨の動きも出るようにします。これで症状は治ることが多いのですが、側弯症が背景に関係しているため、骨盤や身体全体のバランスも整えた方が再発しにくくなります。あとは日々の背中のストレッチをしてもらい、さらに血行を良くするため毎日お湯にゆっくり浸かっていただきます。

ちなみに、神経痛で病院にいくとよくビタミン12を主成分とした「メコバラミン」という薬を出されますが、ビタミンは神経の機能維持、神経伝達物質の合成、神経細胞の維持と新しい神経細胞の生成に必要で、欠乏すると神経障害を引き起こしやすくなるようです。したがって坐骨神経痛やその他しびれが起きた場合は、ドラッグストアでマルチビタミンのサプリメントを飲むことをお勧めします。きっと改善を助けてくれますよ。

この方は1回しか整体をしていないのでまだ改善してはいませんが、おそらく3~4回も続けてやればとりあえずは落ち着くと思います。その後の身体全体のバランスを整える方が時間がかかるでしょう。

この時期は冷えによる神経痛が増えるので、必ず湯につかって身体を温めてあげてくださいね。