〈たった1回で股関節痛が大幅に改善した理由とは?〉

こんにちは、ボディコーチ院長の上野です。
今回は、60代女性の股関節痛がたった1回の施術で大きく改善したケースをご紹介します。

この方は3か月ほど前から股関節周辺に痛みが出始め、椅子からの立ち上がり、歩行、階段の昇り降りなど、日常動作のほとんどで強い痛みに悩まされていました。

特別なきっかけやケガもなく、「なぜ急にこんな痛みが出たのか?」と不思議がっておられました。これは以前ご紹介した【▶何もしていないのに腰痛や首痛が起こる理由】に関連する内容です。

最初は整形外科ではなく整骨院に通院されたそうですが、3か月通っても改善が見られなかったため、当院にご相談に来られました。

施術の流れと結果

ご来院時にカウンセリングと検査を行ったところ、骨盤の歪みや股関節の可動制限、股関節周囲筋の機能低下など、複数の要因が複雑に絡んでいることが分かりました。

それらを踏まえて重点的に調整を行ったところ、その場で痛みが軽減し、階段の昇り降りも問題なくできるように。お客様も大変驚かれ、笑顔で帰られました。

翌日の2回目の施術では、「股関節の奥にわずかな鈍痛はあるが、激痛はほぼ消えた」とのお声をいただきました。

なぜ整骨院で3か月治らなかった股関節痛が、当院で1回で改善したのか?

1. 見立ての誤り(評価の精度の違い)

股関節痛の原因は、筋肉のこわばりだけではありません。
筋膜の癒着、腱や靭帯の硬化、関節のアライメント異常、自律神経の乱れ、筋出力の低下、神経圧迫、炎症反応など、多層的な要因が影響します。

施術効果を出すためには、こうした構造的・神経的・機能的な要素を総合的に評価し、的確に「原因の本質」を見抜く力が求められます。
この評価力が不十分であれば、適切な処置にたどり着けず、痛みが長引くこともあります。

2. 施術時間の違いと深部アプローチの可否

整骨院では保険診療が中心となるため、1回あたりの施術時間は10分程度が一般的です。内容も電気治療+軽い手技にとどまることが多く、深層筋や関節包、神経系へのアプローチが十分に行われにくい傾向があります。

当院のような自費診療の整体院では、十分なカウンセリングと検査に加えて、原因部位にしっかりアプローチする時間を確保できるため、短期間での症状改善が見込めます

3. 筋肉以外へのアプローチが必要だった

股関節周囲の痛みは、筋肉だけではなく、関節の固着、骨盤の歪み、神経圧迫、筋出力の左右差、体幹との連動性の低下など、他組織の機能障害と密接に関係しています。

今回のケースでは、

  • 骨盤のズレとロック
  • 腸腰筋による大腿神経の圧迫
  • 股関節周囲筋(中殿筋・梨状筋など)の筋力低下
  • 運動神経系の伝達不良

などが影響していました。
これらを個別に評価し、それぞれに合ったアプローチを行うことで、劇的な改善につながったと考えられます。

4. 整骨院での下地があったから1回で改善できた可能性も

3か月間整骨院で施術を受けていたことで、身体の表層はある程度整っていた可能性があります。
そのため、当院の施術が「最後の一押し」になったとも考えられます。
仮に最初から当院に来られていても、1回で改善できたかは不明です。

5. あと数回通えば整骨院でも改善した可能性も

逆に、あと2~3回通院していれば整骨院でも改善が見られていた可能性も否定できません。
ただし、早く結果を求める方にとっては、より短期間で的確に改善できる整体院を選ぶメリットは大きいでしょう。

まとめ|股関節痛の改善には「正確な評価」と「的確なアプローチ」が不可欠

身体の痛みを改善するためには、筋肉・関節・神経・骨格の状態を総合的に見極めることが重要です。また、短時間の施術や画一的な対応では深層の問題まで届かず、なかなか根本改善に至らないことがあります。

今回のケースのように、見立てと技術次第では1回の施術でも大きな変化が出ることがあるのです。


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