〈背骨の変形「変形性腰椎症」を治せるか?〉

先日、当院を訪れた50代の女性は腰の痛みから始まり、次第に下半身のしびれも出てきたそうです。病院での診断では「変形性腰椎症」と診断され、現時点では手術までは必要なく保存療法が勧められました。保存療法では電気治療やリハビリ、マッサージ、牽引などを行い改善を目指していたが、1か月ほど通っても腰の痛みやしびれが改善されなかったので当院に来院されました。

変形性と聞くと不安になりますが、ひどいものでなければ割とよく見られる現象です。この方の状態は中程度のレベルなので、まだまだ改善の余地がありそうです。

では当院ではどういった処置をするのかですが、身体を診てみていくとまず骨盤の前傾が強く、腰の反りがきつくなっています。腰のハリもかなりあります。おそらくこれらを整えれば痛みやしびれが軽減しそうです。どうして変形してしまった腰骨があるのに改善させることが出来るかと言いますと、今この方の腰の骨は以下のようになっています。

上の図のように、背骨の1つである椎骨が変形し骨棘という尖ってしまった部分が出来ているはず。それらが刺激となって周囲の筋肉の緊張をひどく作っています。従って腰の筋肉を緩められれば腰痛はとりあえずは軽減するでしょう。またしびれの方ですが、背骨の後方には脊髄から出てくる神経があり、そこに変形した椎骨が直接当たったり、当たっていなくても様々な刺激物が生まれ、それらの刺激が神経に影響を与えると足にしびれを引き起こします。そして、この方の骨盤は前傾がひどく、この前傾のゆがみを正せれば背骨の後方の圧力は逃がせるので、神経への影響も減るはずです。

腰の痛みは確実に減ることはわかっていますが、しびれに関しては経過を見てみないとわかりませんが希望はあります。

もちろん、腹圧を上げるように体幹を鍛えていくことも必要になるので、お客様自身にも頑張っていただくことも出てくるでしょう。

とりあえず1クール(6回)を目安に施術をしていこうという感じになりました。〇〇さん、頑張りましょうね!